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いきなり、ぶつかった。

いや--恐らくは、故意。


「ってぇな…ッ何しやがるてめえ!!」
「……いや、ぶつかってきたのはそっちだろうが」

何やらの常套句。
眉を吊り上げて悪意のこもった言葉を並べ立てやがる。どうやら俺は絡まれているらしい。
…都会だなあ。

気付けば仲間と見える連中が集まってきた。
4、5人…面識も何もねェ相手に、そんだけ集めてどうすんだ。
しかもまだ増えそうだな。
予想通りだんだん理不尽な罵倒に変わり、仕舞いにゃその腰のもんを置いていけと来た。
…なるほど、狙いはハナからこいつか。大陸ではやっぱり珍しいのか。
だが---


「生憎…こいつァ他人にやれるような代物じゃねぇんだよ」

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ざわつく。
どちらかと言えば、この状況を見守っている通行人や露店の客が。
…様子から察するに、この連中はこのあたりじゃそれなりに知られてるらしいな。
何人かが中央区画に向かって走り出した。警備か何か呼びに行ったか。

俺の台詞を挑発と取ったらしい。
ぶつかってきた野郎がますます顔を歪ませて武器を取り出した。
大陸刀ってやつか。対峙は初めてだな。

「っの…野郎…砂盗(じゃとう)をなめるなよ…!」
「それが団体名か?聞かねェな」
「うるせぇ!覚悟しやがれッ!!」

それを合図に。
わっと押し寄せてきた。
どいつもこいつも脇がガラ空きだ。本気になるまでもねぇようだな。

さて---こいつらの初陣か。


「タタラ…仕事、確認させてもらうぜ」

まずは小刀。抜く。
続いて大刀を抜こうとした。
だが--


「--!?」

思わず声に出る。
切り掛かって来たひとりを避けながら、もう一度小刀を鞘に収めた。

もうひとり。避けて、
たった今収めた小刀を見つめる。--こいつ。

「……ちいせぇのは、姿形だけらしいな……」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる?!」

抜いた瞬間感じた、小刀の「重力」とでも言えるような威圧。
…とんだじゃじゃ馬寄越しやがったな、あの野郎。
ひとりごちた中身とは裏腹に、久々の高揚感。
こいつは--なかなか楽しめそうだ。

「この…ッなめやがって--!!」

激昂したひとりが思いきり切り込んでくる。
俺は、態勢を低く取り、小刀は後ろ腰に控えたまま、--大刀を抜いた。


「吠え面…かくなよ?」





「…………で、状況は?」
「は。ええとそれが…民間人の通報により、直ちに現場へ数名駆け付けたのですが、その…」
「…とっくに終わってた、か。はは、それは愉快だな」
「笑い事じゃないぞ。あの人騒がせで逃げ足の早い砂盗を、自分たちが着くほんの10分程度で片付けたんだ。」

涼しげな顔をして、騎士はくつくつと愉快そうに微笑う。
浅黒い褐色の肌は、アドニアでは珍しいものではない。品を感じさせる物腰からも、彼は国で上流と言える身分と見える。
対して、ぶつぶつと眉間に皺を寄せつつ…口元は緩く孤を描いている濃い緑の髪の、白い肌を持つ青年。
若いながらも、二人は警備兵の上役の立場のようだった。

「アリオト、台詞と表情が合ってないぞ?お前だっておもしろいと思ってるくせに」
「む…。…まあ、確かに。…相当腕は立つ。ようだからな」
「はは。目撃証言からすると、異国人のようだがな」
「獲物は二本。端から見ても判る、東の島国に伝わる刀だったと」
「確かに連中からすれば、いい獲物だったと言うことだな。」


目撃者から得られたのは、その程度。
その男は二刀の使い手らしかったが、場を一蹴した際抜いたのは大刀のみ。
独特の立ち回りで、あっという間に全員を叩き伏せたのだと言う。
しかも全員生きている。器用にも真剣相手に峰で応えたらしい。
その最中には、笑みすら漏れていたとか。…まるで戦闘そのものを楽しんでいるかのように。

「いや、完全に楽しんでるだろう」
「ははは。そんな骨のあるやつなら、一目お目にかかってみたかったな」
「…異国の二刀使い、か…」

ふたりは見物に集まってきた民衆を適当に解散させ、城への道を歩き出した。
意識を取り戻した小悪党共、ざっと20人。
近頃アドニアを少しばかり騒がせていた連中は、全員お縄になったということだった。
アリオトは少しだけ気になっていた。
周りの人々がちらりと聞こえたという、
闘いが終わったあと、その男が砂盗のひとりに尋ねた一言を。



『……おめぇら、……「混沌」ってぇ病、知ってるか?』---



「……聞かぬ名だな……」

「アリオト、早く戻るぞ。王がまた呼び出しのサイレンでも鳴らす」
「…全く…城下に居た頃の印象とここまで変わるとため息どころか……あー…」
「アリオト、眉間に皺が定着してきたぞ」


ぽつりと呟いた言葉は一瞬で消えてなくなり、その場をあとにした。




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